takahashiの雑記ブログ

夫婦仲やお得な情報、職場の人間関係について投稿します

日本では給料が上がらない。理由もセットで説明します。

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私は中小企業のエンジニアとして働いている。

先日、酒を飲む席で部長からありがたいお話を聞いたのでそのことについて考えてみる。

部長は仕事人間で、残業はギリギリまでやるし、休日にメールを出せば即返信があるような男だ。50歳手前で家族もいるし、子供も2人いる。最近の時代の流れを完全に無視した働き方をしている。奥さんが寛容でなければとてもじゃないが破綻すると思う。

部長はバンバン仕事を増やしていき、さくさくっと片付けていく。仕事ができるだけでなく、自分の働き方や信念などを他の社員に押し付けることはない。パワハラなどとは無縁の人柄である。さらに、会社の中では唯一無二の存在でありながら非常に謙虚な姿勢で業務を行う。

取引先の責任を押し付けてくるような人間や、製品開発に対して舐めた考えを持つ方とも、普通はキレてもおかしくないであろう言葉を浴びせられても、動じずに淡々と、或いはにこやかな笑みを浮かべてトーンを変えることなく対応するスーパーサラリーマンである。

私は部長の人間的な部分でも尊敬している。

そんな部長からお酒の席で質問された。

ところで高橋くん、給料は誰からもらうものだと認識している?

 

私「当然会社からですね。会社が給料を決定してるじゃないですか。昇進だって役員会の承認があるし、私の給料を決めているのは管理職以上の周りの評価によるもので、会社から支給されるものです。」

 部長「お前は0点だよ。考えが短絡的なんだ。会社は誰からお金をもらっている?」 

私「お客さんです」

部長「なら、お客さんから給料をもらっていることになるだろう」

私「うーん。まぁそうですね」

 

目次

 

会社から給料をもらうという認識

会社から給料をもらうということを考えてみる。日本の雇用制度に着目すると、会社員をクビにするということに関してハードルが高い。何か大きな失敗をしない限りはクビにはならない。逆にいうと、成果を上げなくても大きなミスなく仕事をしていれば給与は会社から支給される。つまり、会社にいるだけでも給料は発生するわけで、その現実に甘んじると会社からもらえるという認識になってしまうそうだ。

 

私「へぇ〜。なるほどですね。」

断っておくが、私はそんな意識で仕事はしていないが部長にはめんどいので言わない。

 

顧客から給料をもらうという認識

給料をお客さんからもらっているという認識で考えてみる。会社の売り上げはお客さんにサービスを売ることによって生じるわけで、我々従業員は顧客から給料をもらっていると考えることができる。その認識があれば、お客さんをサービスで幸せにしなければならないので、より親切に丁寧にかつ迅速に対応することが意識できるというのだ。自分が働いて金を稼いでくるという意識を強めるということのようだ。

 

なるほどなと私は思った。この意識が社員に徹底されれば自発的に動く人間が増えるだろう。

同時に、これが一般的な考え方かも気になり調べてみることにした。

 実際に大手の社長で上記の内容を従業員に徹底して意識させている人がいる。

その社長も部長が言うように、社員の労働意欲を高めるという効果を期待しているようだ。

 この考え方は、会社を経営している人間にとって、従業員に求めている考え方だなと感じる。なんか大事なことが抜けているような?ちょっと都合良くないか?

 会社があなたに対して劇的な給与アップをしない理由

例えば、あなががたくさんの成果を上げたとしよう。その成果が給料に反映されるか?いや、微々たるものだ。中小企業であればせいぜい1、2万円の昇給や社長賞などで数万円もらえるだけだ。

ではなぜ会社は有能な人材にその対価を支払わないか?

例えば、あなた1人が10人分働いても10人分の給料はもらえない。10人採用したほうがマシなのである。これは1人に対価を支払うとその人間が退職した場合や人間関係の摩擦などによるリスクが生じるためで、できる限り業務量は分散させたいというのが経営者の考えだ。特に人間関係の摩擦や業務量の集中について日本の企業は権限および給与を年功序列という形を取る方によってリスク抑制してきた。

まだこの流れは残っており、大きな成果は年長者を順に従業員全体に対して反映される。例えば賞与という形で。一方で、雀の涙を得るためには成果を出すしかないというジレンマを抱えながら頑張るしかない。私が思うのはこのことを理解した上で給料はお客さんからもらっているんだと頑張るのは大変すばらしい信念だと感じる。だが、お客さんからたくさん感謝されたからといって報われるのは会社であって個人ではないどういうことをわからなければならない。その説明をすっ飛ばして従業員に綺麗事を刷り込むのはいかがなものだろうか?重要な部分を抜かすから安い綺麗事になるのだ。

いいことも悪いことも言えばいいではないか?

会社で働くことのメリットは個人では経験できないようなスケールの仕事を行うことができることだ。つまり多額の資金を動かすしそれだけでなくその会社の信頼性、ブランド力も使うことができる。個人レベルではパッとできない経験こそがサラリーマンの醍醐味である。開発や基礎研究の資金なんて個人レベルではなかなか得られない。

そのかわり、得られた資金は開発や設備などの投資や、従業員の賞与に分散されるので結果的には雀の涙になる。それは当たり前の話だからしないのかはよくわからない。しかしくだらない綺麗事言うくらいだったら、当たり前の真実を言ってくれたほうがこの経営者は違うなとなるよ。そういえばグループ会社だがこのことを説明してくれた社長がいたな。

 今回の質問を受けて、確かにお客さんから給料をもらうというのは正しいと思った。一方で、多くの成果を上げたとしてもそれが給料に反映されることは期待しないほうがいい。得られた成果は今後の会社の発展のために投資される(もしくは高額な役員報酬となる)。会社が充実すればあなたに求められる業務内容もよりハイレベルになってくるし、それを経験できるのが良いことである。一方でサラリーマンがお金を増やすってのは自分だけが成果をあげるのではなく、周りをいかに巻き込んで成果をあげるかっていうところに視点を持ってかなきゃならんのだと実感した出来事でした。